沖縄県では天ぷらなどの揚物料理が他県に較べて多いように思われます。
この理由は従来から火を通したものを食べる習慣や豚肉などの調理に油を用いて簡単に美味しく食べられることに理由があると思われます。
近年、脂肪摂取量の増加は欧米風の食生活の影響とアルコール摂取量の増加はカロリー量の増加につながり、胆石症や脂肪肝が増えていることからも理解出来ます。
胆石症は胆石による疝痛発作がみられるとは限らず、無症状(所謂Silent Stone)が殆どで、胆嚢内に出来るコレステロール胆石も肝機能異常などで始めて発見される場合も少なくありません。
現在、胆石の治療は内科的溶解療法と外科的胆嚢摘出術、内視鏡的胆嚢摘出術に大別出来ますが、薬で容易に溶けるコレステロール胆石も経過のなかで溶けにくい胆石に変化する場合があります。
胆石は主に検診の7〜8%に発見され、その診断は腹部超音波検査で行われます。なお、胆石の石灰化を示す例ではCT検査で容易にチェック出来ます。
今回、輔仁クリニックでは胆石症について詳細に診断、治療を行う専門外来を開設致しました。この窓口は肝、胆、膵とくに胆嚢の病気が気になる方々の医療相談を目的とする新しい型の外来です。
その目的は以下の通りです。
(1) 内科的に副作用のない薬で胆石を溶かす方法
(2) 溶けにくい胆石もこれ以上増大させない方法
(3) 外科的療法はどんなときに選択するかのアドバイス
(4) 旅行時やストレス時に脂肪を摂取しても疝痛発作を
避ける方法
(5) 胆嚢ポリープを含めて、胆嚢癌をチェックする方法、全胆石の
5%は胆嚢癌となります。胆嚢ポリープは殆どがコレステロ
ールポリープです。
(6) 高脂血症(コレステロール値や中性脂肪値の高い方)や
肥満の方、すなわち胆石症や脂肪肝の予備軍の方々
左図のように胆嚢は肝の下面に あって肝から分泌された胆汁を貯留、濃縮し、油ものを食べたときに胆嚢は収縮して胆汁を腸管に排出します。胆汁の作用は摂取した油の成分を包んで腸からの吸収を容易に する働きをもっています。
胆嚢と胆汁の流れる胆管を合わせて胆道と言いますが、胆道には大きく分けて4つの病気があります。
(1)胆石症:胆嚢内で石が作られ、その胆石が、胆嚢の入口で嵌頓
したりすると胆石疝痛を起こします。また、胆管につまると黄疸になる
こともあります。
(2)胆嚢炎:油ものを食べたときにいつも右上腹部の張った重いじのす
るは胆嚢炎の疑いがあります。主に胆石に合併して胆嚢の炎症を
起こしますが、胆嚢粘膜のビラン、浮腫、潰瘍形成、出血、ときに
穿孔なども見られます。
(3)胆嚢ポリープ:ドック検査で発見される小隆起は殆どがコレステロ
ールポリープで良性です。しかし、ポリープがφ10mmを越えて大
きなものは胆嚢癌の疑いが出て来ます。胆嚢癌は胆石と合併す
ることが度々で、全胆石の5%に癌が認められます。
(4)胆道の機能異常を示す病気を胆道ジスキネジーと呼び、嘔気、
嘔吐や右上腹部の鈍痛などを訴えますが、この原因はストレス
によって胆嚢の機能がわるくなり、胆汁のうっ滞を認めます。
胆道ジスキネジーは現代病です。
(1) 油もの、例えば、天ぷらや中華料理、うなぎなどを食べたあとで
上腹部に鈍痛や激しい痛みを感じたことのある人は胆石症の疑
いがあります。
(2) ドック検査で胆石があると言われたが、症状のない方(サイレン
トストーン)は現在胆石を溶かす薬があり、溶ける胆石と溶け
にくい胆石を診断します。無症状の胆石でも5%は胆嚢癌に
なる危険性があるので1年1回の経過観察(超音波検査)が
必要です。
(3) ドック検査で胆嚢ポリープと診断された方はφ5mm以下は年
に1回、φ10mm以下は6ヶ月に1回、φ1cm以上は3ヶ月1
回の検査が必要です。
(4) ドック検査や内科的検査で肝機能異常とくにγ―GTPや
AL―Pなどの胆道系酵素が上昇したり、総ビリルビン(黄疸
指数)が上昇気味の方は一度胆嚢の超音波検査を受けて
下さい。
(5) 右上腹部に痛みや、膨満感、便秘の方は腹部CTや超音
波検査をお薦めします。
(6) 胆石手術を勧められているが、開腹して胆嚢手術がよいのか、
内視鏡的手術がよいのか悩んでいる方
(7) ストレスが多く胆嚢の機能異常が疑われ、いつも嘔気や上腹
部を意識している方、不眠、肩こり、便秘などを訴えている方、
(8) 現在自分の体の調子がいいのか、悪いのかゆっくり相談したい方
(9) 肥満で膝が痛かったり、スマートになって活気ある生活を送りたい
方、無理なく痩せたい方、脂肪肝を治したい方、などなんでもご
相談下さい。
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